SSR(高校2年生) 京田辺市への提案 -プレゼンテーション Online
- 2022.03.01
- 授業
今日が、SSR講座最後の授業となりました。生徒たちはSSS(高校1年生)から選択科目のSSR(高校2年生)へと学びを進めてきました。SSRの受講生はさらに選択科目SSD(高校3年生)へと進み、3年間を通して共通の課題に取り組むことになります。最終的には、学んできたことを活かし、その内容を共有する場としても、高校生による国際会議の開催を目標にしています。
これまで取り組んできた京田辺のまちづくりのリサーチから、グループでの京田辺市への政策の提案、そして発表のための準備をしてきました。今日は、オンタイムで生徒たちと繋ぎ、実際の提言のプレゼンテーションを行います。
【最終的な準備として】
・「決めていない」「考えていない」は×
事前に指摘や質問があった内容に対して、「決めていない」「考えていない」では政策立案として相応しくありません。具体性が伴わないものは政策として成立しません。
・質問を想定し準備しているか
発表(提案)をする当日は、意見を出し合い、予め想定した質問には答えることができる準備をしておく。
言い負かされる→政策の失敗です。
【提案のプレゼンテーション】
4つのチームが順番に発表します。発表を視聴した生徒たちは、評価フォームへの記入をします。
●チームA1『ふるさと納税』
子育て世代へのフリーマーケットとふるさと納税を結びつけてよりよいまちづくりの第一歩を!
既存の京田辺市の政策を調べると、子育て世代への福祉制度が充実していることがわかる。そこで京田辺の目指すまちづくりの方向性に沿った提案を考えた。
⇒ふるさと納税の寄付金の返礼品や使い道の1つとして、また地元の大手企業の協力を得て、小学生から大学生の学生主体による、フリーマーケットを年に4回市内の小学校で定期開催する。
【効果】
・年齢を問わず楽しむことができる
・学生の成長と自立、地域の人たちとの交流を促す
・フリーマーケットではゴミ削減、資源の有効利用、また安価でものを購入できる
・ネットでもアクセス可能とし、京田辺を内外に宣伝する効果も見込まれる
【質問】
Q.「大学生のボランティアとはどのように繋がるのか?」
A.「小学生にポスター制作依頼、あちこちに貼付、大学生には連絡先に問い合わせてもらう」
Q.「全てボランティアで運営?」
A.「そうです、会場は体育館とWEB、運営できると考える。また無償であっても大学生は経験を積むことにメリットあり、それを感じにくい小学生には図書カードなど配ることも検討」
Q.「4つの小学校の選択の理由?」
A.「広範囲の住民を網羅できる立地を選択」
Q.「フリマの商品を選べるふるさと納税の返礼について、商品は比較的安いものになると思うが、送料は誰が負担?
A.「今後要検討」
●チームB1『エコパークでのインターンシップ』
「緑に包まれた美しいゼロカーボンシティー」へ導く京田辺市への提言
京田辺エコパーク甘南備園をより活用するために、インターンシップ制度を取り入れる政策立案をします。
京田辺市の既存の取り組みからも、市民と行政のパートナップシップの構築を目指していることがわかる。
⇒京田辺のリサイクルの主体である甘南備園のニーズに合わせ、学校を通じて学生のインターンシップを単位も取得な1つのカリキュラムとして実行する。
【効果】
・大学生の社会経験と地域交流
・大学生の環境問題への再認識
・若年層が運営に加わることで、新しいアイディア、持続的な活動に繋がる
・リサイクル率を上げて、ゴミを減らす
・大学生との運営により多くの既存のボランティアである高齢者のデジタル化の推進となる
【質問】
Q.「インターンシップで大学生はいても、利用者が増えるか疑問?」
A.「大学生に関わってもらうことで、SNSで発信してもらうなど、利用者の拡大を狙う」
Q.「インターンシップの内容は?」
A.「既存の業務に加えて、リサイクル率の向上や、若い人の参加に向けて新しいアイディアの構築、SNSでの発信、地元の住民、高齢者などとの交流」
Q.「インターンシップ制度を大学生がするメリットとは?」
A.「インターンシップといえば、多くの場合その場に就職する可能性があるが、ここでは単位取得が可能であることと、就職に向けての経験を積むこと」
Q.「蒼々たる企業のインターンの募集があるなか、学生が甘南備園のインターンシップに向かうモチベーションは?行きたいと思うインセンティブは?」
A.「京田辺でのインターンシップは限られおり、政策、環境問題に取り組みたいという学生、単位取得にもつながればさらにインセンティブとなる」
●チームA2『より多くの人が楽しめる夏祭りの計画』
現在の京田辺市のイベントに焦点をあてた政策立案
現在のイベントを調べるうちに、高齢者の参加が多く、若者の参加は少ないことがわかった。
そこで、現在行われている夏祭りに焦点をあててより若者が集まる身近なお祭りにするためにはどうしたらよいかを考え立案する。
⇒出店料を安くする、模擬店は京田辺に活動拠点のある団体のみ、普賢寺ふれあいの駅ともコラボ、地域密着型の夏祭りとして、また地元の小中高、同志社大の吹奏楽部、チア、ダンス部などにも祭りの一員に加わってもらい、本来お祭り大好きな若い人の参加したくなる夏祭りを開催する。
【効果】
・SNSでの発信で京田辺の知名度、地元の農工製品の認知度の向上
・地域活動への理解が深まり、コミュニティーも広がる
・地域の若者も参加する持続可能な祭りへ
・趣味の場の発見
【質問】
Q.「お祭りの際に、イベント会場が多いと参加者分散?花火大会をメインに楽しみと同時に認知度を高め(他の祭りとの差別化?)ては?」
A.「他のお祭りの差別化をはかるような工夫も必要」
Q.「夏祭りの売りが花火、資金が足りず中止となっているケースがあるが、市の資金や寄付金はどの程度の規模で?」
A.「集まったお金に合わせて実施(来年はもっととおもってくれる人たちも増えてくるかも)花火の企画は負担が大きいため資金の集め方についてはもっと考慮する必要有り」
Q.「宣伝方法は?」
A.「インスタグラム、市内の学校・施設での貼付、同大でボランティア募集(ボランティア、企画サークルなどとの協力)」
Q.「花火の場所は木津川河川敷?見る人はどこから?」
A.「夕涼みの集いでは花火の計画があったので、これを参考に新田辺周辺が見やすいとの情報」
●チームB2ショウテンワッシょい『商店街の活性化』
長期にわたって全年代に利用される理想の空間作り
京田辺市の政策から、まち・人・しごと創生総合戦略があり、どのように新たな人の流れを作るか。また他の地域から新たな人を呼び込むか。京田辺へ新たな人の流れを作るまちづくり、交流、市民・利用者の地域利用の促進の面から政策立案する。
⇒大学や市民間での交流の強化、他の地域から新たな人の呼び込み、多世代、地域間での交流の促進のために、駅前商店街の空き店舗を活用したコミュニティースペースを開設する。
【効果】
・学生、市民でのワークショップを行うことで、地域の交流の場がうまれる
・落ち着いて勉強や仕事ができるワーキングスペースやグループ交流の場の開設で、通学、通勤途中の学生や若い人たちの集客を見込める
・高齢者や小学生を対象としたコンピューター教室などのワークショップ、ヒューマンカレッジの開催などで年齢問わず人が集まり、商店街、地域の活性化へつながる
【質問】
Q.「施設の立ち上げ、内装やPCなどの設備に初期費用がかかるがそれは誰が負担?」
A.「最初の初期投資についてはまだ詰めがが甘かった」
Q.「図書館もあるが、自習スペースを開設するメリットは?」
A.「図書館は空いている時間が限られているが、コミュニティースペースやワーキングスペースは遅い時間や早い時間でも対応してより便利に」「また静かにしないといけない図書館と違い、話し合ったり交流のできるスペースの提供」
Q.「自習室、コミュニティースペースの運営母体は誰?」
A.「商店街のひとたちを想定」
Q.「京田辺市に対する政策提案であるため、市に求めること、することを明確に」
A.「その部分の具体性に欠けるため、資金援助の面で再検討」
Q.「料金設定で、会員制3時間2500円と割高の設定をしている理由は?」
A.「レンタルスペースを基準に考えたが、教室などにも活用できるレンタルスペースとしての活用の方法をPRする必要性」「シャッター街であることから賃料の交渉の余地も考えて料金を再検討」
【プレゼンテーションを終えて】
西田喜久夫教諭より:それぞれのチームが、まだ政策提言としては弱い部分もあるが、最終的な形の方向性がみえたという成果を感じます。このメンバーは来年もSSDへと学びを続け、最終目的は国際会議です!それに向けて頑張っていきましょう。
佐藤友亮教諭より:オンラインが多くなりましたが、一年間本当に頑張りました。みなさんの当初からの成長を感じます。来年また!学びを活かして飛躍して欲しいと願います。
【課題】
・各チーム、自分のチームに関しての評価をしましょう
・講座に対しての感想、1年の授業の振り返りをまとめましょう