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SSD(高校3年生)京田辺市への提案 -補強とそれぞれの提案に対するアドバイス

  • 2021.11.09
  • 授業

夏休みの課題図書を精読し共有し知識を広げ理解を深めた生徒たち。予てより取り組んできた京田辺市への提案と必要な部分は関連付けるなど、補強しながらより説得力のある提案を目指します。11月2日、9日の講座では、4つに集約された案をより良いものにするために、ぞれぞれの改善案について、実際の提案の場を想像して最終的なアドバイスを受け、質疑応答を行い、完成版へと修正していきます。

 

【修正にむけた課題】

●モビリティを街の’’ボンド’’に

交通関連のカテゴリーでオンデマンドバスの運行を提案しているグループは提案の名前を一新しました。

シナリオがよくまとめられており、流れのある提案書になっています。


・既存の市の取り組みや現状について「マッチしていない」「活用されていない」と断言できないのでこういった表現は避けた方がよい。「見受けられる」「思われる」などの表現へ。

・財源が必要な取り組みであるため、市の財政状況をより詳細に把握しておくべき。

・突飛な提案と受け止められないよう、「~と比べて」といったように現状との比較において良い面悪い面を説明しながら、提案することが望ましい。下調べを念入りに既存の仕組みとの比較を用意しておく。

・提案する対象は誰か、誰が使うのか、自家用車やタクシーとの差別化など、使う側になって想定しておく。

・他地域での具体的な事例を京田辺バージョンにすると…という説明は丁寧にわかりやすく。

・目的である京田辺市をコンパクトシティへというアピールはぶれないようしっかり伝える工夫を。


●京田辺 ideatプロジェクト

実際の京田辺市にある飲食店と連携し、新規アプリを活用し地産地消や特産品を周知し盛り上げる企画です。シンプルで見やすい提案書になっています。ロゴも目に付きます。


・京田辺市役所出も把握しているはずの問題点や課題を強く指摘する必要はない。

・提案を思い付いた経緯を説明、ストーリー性を持たせると良い。

・下調べをしたのは良いか、実際の店舗名を承諾前の状態であるため提案の段階で表記することは避けた方がよい。

・「面白い企画だが手がかかる」という印象だけが残れば取り組む意欲を感じてもらえない。そうではないなら詳細を加え、取り組む意義(見込める効果)を明確に示す。

・取り組みを周知するアイディアも盛り込んだ方が良い。あっても使われなければ意味がない。

・アプリを実際に立ち上げてみてはどうか。それが難しければ、アプリを仮定して、実際にその使い方をレクチャーできればなお分かりやすい。


●ジモteensmap

高校生が地元のマップを作り、地元をアピールするという高校生らしい、またシビックプライドを高めるという目的にも直結する提案です。地元と制作者の高校生teenをかけたタイトルとロゴもインパクトを与えます。


・見やすさ、デザイン性があり簡潔だが、箇条書きが多く堅いイメージを与えてしまうので、楽しい企画、高校生らしい企画の提案にふさわしく文章でよりわかりやすい工夫をする。

・SDGsのどの目標に該当するかも合わせて「課題」と「目的」をしっかり対比させると良い。

・今回新しく登場した提案である情報提示する場「know京田辺センター」の詳細を加える。

・地図上のテーマ別コースについて、既存のコースと重なるものはしっかり把握、確認しておく必要がある。

・実際にマップのサンプルなどが作ってあればなお良い。


 

コーワーキングスペース

時代に合った京田辺の自然環境を活かした家族や人も集まり、交流も生まれるコーワーキングスペースの提案です。詳細もよく描かれており、盛りだくさんの内容となっています。


・京田辺市の市民芸術家の作品展示は他でも既にある企画なのでここで明記するなら新しいものを提案してはどうか。

・参考資料のイメージでは、高級感が漂っているため、これを実現するのは不可能だと感じさせてしまう。豪華なイメージを間違って与えてしまう挿絵やイメージは避ける。

・他地域でも試みのあるメジャーな案ではあるので、京田辺らしさ、差別化、そして他地域での成功例や課題などの比較も大事。

・実現のためには、新しく建物を建築するといった案から、既にある建物の再利用やリノベーションなどの案も用意しておき選択肢を増やす。

・京田辺市のオシャレな店など調査、協力を求められる体制作りもあれば良い。


 

【全体を通して】

  • 見たい、読んでみようという気になる提案書を目指す
  • マナーとして提案先に失礼のないよう気を配った表現に気を配る
  • 参考文献やWebsiteのリンクなどリストにしっかり表記する

 

再修正された提案書は、教員が確認し、冬休みの課題として仕上げの作業に入ります。


【並行して取り組む課題】

・リサーチブック改訂版の編集、修正

・SGH/WWL全国高校生フォーラムに向けた準備(フォーラムは2021年12月19日にオンラインにて開催予定)