帰国生徒と
国内一般生徒との共習

Returnee students and students who grew up in Japan study together

生徒のバックグラウンドを考慮
互いに教え合い、感化し合う環境がある

全校生徒の3分の2が海外での生活経験がある「帰国生徒」、3分の1が国内での学習経験を中心とする「国内一般生徒」です。校名に「International」とありますが、帰国生徒が数多く在籍していて国際的であるという意味であり、いわゆるインター校ではありません。
しかし、帰国生徒のすべてが日本の小・中学校の知識を学習しているわけではなく、個々に、さまざまな文化的背景を擁している場合もあります。私たちはそれらを認識したうえで、帰国・一般のへだてなく同じクラスで学ぶ「共習」を実施しています。
この空間の中で刺激しあい、相互に日本と世界を理解・認識し、グローバルな感覚を自然と身につけてほしいと考えているからです。

帰国生徒のみなさんへ

海外では、現地での学習をしっかりと行い、現地の文化を吸収してきてください。自分の意見や積極的で独自性にあふれた取り組みなどが、新しい仲間にとって刺激になることでしょう。

国内一般生徒のみなさんへ

はじめて日本の文化や習慣に触れる仲間もいます。みなさんが当たり前だと思っていることでも、新鮮な思いで受け止める人がいるはずです。「違うっておもしろい」を楽しみましょう。

授業の中で能力を十分に発揮できるクラス編制

帰国生徒と国内一般生徒とでは、受けてきた教育内容が異なります。本校では、さまざまな環境で教育を受けてきた帰国生徒に対応するために、生徒一人ひとりの入学までの学習状況や入学後の習熟度合いに応じた習熟度別のクラス編成を行っています。
これにより、日頃のホームルームは同じクラスに属しながら、それぞれの授業では習熟度に合わせたクラスで学ぶことができます。生徒たちはそれぞれの授業の中で各自の能力を十分に発揮して、知識を身につけていきます。

少人数制・習熟度別クラス編成を採用している教科

  • 国語、数学、理科、社会、聖書
    国語、数学、理科、社会、聖書(宗教)では、大人数のクラス(Lクラス=large)と、少人数のクラス(Mクラス=mini)に分けて授業を行っています。Lクラス、Mクラスの授業内容は基本的に同じですが、未習熟分野があったり、日本語の力が十分でない生徒たちには、Mクラスでよりきめの細かい指導を行い、生徒の状況に応じて教材等柔軟に対応できるように配慮しています。(高校は情報・保健も習熟度別クラスを実施)
    ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、韓国・朝鮮語
    各言語、各学年において、経験者クラスと初めて学ぶクラスを設置しています。(中学1年生は経験者クラスのみ)
    日本語
    海外生活が長いため特に日本語の指導を必要とする生徒に対しては、特別なカリキュラムでサポートします。
  • 英語
    生徒の幅広い英語力に対応するため、中学校で6段階、高校で4段階に分けてクラス編成をしています。

    中学

    • O (Outlook) 英語の学習経験が十分にある生徒を対象として設置されたクラスです。この中でも、習熟度によってOa・Obに分けられています。
    • E (Experience) 英語の学習経験が少しある生徒を対象として設置されたクラスです。この中でも、習熟度によってEa・Ebに分けられています。
    • I (Interest) 英語の学習経験がなかったか、あるいは少なかった生徒を対象として設置されたクラスです。この中でも、習熟度によってIa・Ibに分けられています。

    高校

    • O (Outlook) 英語を主要言語とする国、もしくは英語が主要言語であるインターナショナルスクールで長期間学習してきた生徒を対象としていています。四技能において高い英語運用が可能であり、英語で論理的に自分の考えを述べたり書いたりすることが出来る生徒を対象とし、授業はすべて英語を用いて行われます。
    • Eb (Experience b) 海外で生活経験があり、英語に触れる機会があった生徒を対象としたクラスです。また海外での日本人学校や日本の学校に通っていた生徒の中でも、留学プログラム等により英語に触れる機会が多くあった生徒も対象としています。英語の四技能において十分な力を有しており、授業は英語で行われます。
    • Ea (Experience a) 海外で生活経験があるが、英語に触れる機会が少なかった生徒を対象としたクラスです。また海外での日本人学校や日本の学校に通っていた生徒の中でも、留学プログラム等により英語に触れる機会が多くあった生徒も対象としています。英語の四技能において基礎的な力を有している生徒が対象で、授業は英語で行われますが、必要に応じてきめ細かい指導を行います。
    • I (Interest) 一般生徒・帰国生徒に関わらず、英語に触れる機会が限られていた生徒を主な対象としたクラスです。英語の四技能において基礎的な力を持っていて、更にきめ細かい指導とサポートを必要とした生徒を対象としています。授業は生徒の理解の程度に応じて英語で行うことを基本としています。

語学力の維持以上と新しい文化を知るきっかけになる多言語の学び

英語圏以外の国からの帰国生徒も多数在籍している本校では、生徒の話すさまざまな言語が飛び交っています。学習経験のある生徒には、身につけた語学力の維持以上をめざし、初めて英語以外の言語を知る生徒にとっては、その国の文化に興味や関心を広めるきっかけともなるため、本校では語学教育に力を入れて取り組んでいます。

英語

習熟度を中学校で6段階、高校で4段階に分けて授業を行っています。中学校・高校とも、クラスは固定ではなく移動する生徒もいます。

ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、韓国・朝鮮語

中学校
各言語においてそれぞれ経験者クラスと初めて学ぶクラスを設置しています。経験者クラスはその言語を学習または使用していた経験のある生徒向けです。定期的に外国語に触れる時間があることは帰国生徒にとって大きな意味があります。初めて学ぶクラスは2年生からスタートします。選択するには一定の英語力が条件となりますが、様々な言語を話せる仲間がいる環境においては、より高いモチベーションで外国語学習に取り組むことができます。
高等学校
各言語とも、経験者クラスと初めて学ぶクラスを設置しています。経験者クラスはその言語を学習または使用していた経験のある生徒向けです。定期的に外国語に触れる時間があることは帰国生徒にとって大きな意味があります。初めて学ぶクラスは1年生で入門から始め、最大3年間学習することができます。英語以外にさらにもう一つ外国語を学ぶことにより、言語だけではなく多様な外国文化を学ぶきっかけにもなるでしょう。
これも、さまざまなバックグラウンドを持つ生徒が集まる本校ならではです。

帰国生徒の声

この学校の魅力はやはり帰国生徒が多いことだと思います。それは私たち一般生徒にとってとても貴重な存在です。日常的に英語をはじめとした多言語が飛び交っているため毎日がとても刺激的です。また帰国生徒の子達は経験してきた事や育った環境が皆大きく違います。彼らのこれまでの話を聞くと「自分と同じ歳でも、見てきた世界がここまで違うのか」と圧倒させられ、自分の視野がとても広がります。

国内一般生徒の声

育ってきた環境が違う人がほとんどなので、互いに刺激し合って成長することができます。『帰国生』という存在が他の学校とは違って特別というわけではないので、自分がこの学校でどのように『特別』な存在になるか常に意識しておくことが大切だと思うようになりました。