SSR(高校2年生)SDGs#11 住み続けられるまちづくりを
- 2023.04.18
- 授業
第2回目のSSR講座です。前回の続きに取り組みます。
● アイディア発想ワーク(続き)
エクスカーションの実践
● 3つのリソースについて
図書館/インターネット/参考文献リスト
● SDGsを深める
SDGs#11 住み続けられるまちづくりを
エクスカーション(新しい筆記具)を用いて生徒たちから出たアイディアのシェア
1. テーマを決める
2. テーマとは別に何かカテゴリーを決めてリストを作る
3. それぞれの項目について特徴や印象を思い浮かべアイディアにつなげる
本来は散歩や他のことをしているときにふと思いつくような、リアルワールド・エクスカーションもアイディアが広がります。
情報を得るためのソース(information source)
アカデミックな場面では、どこから情報を得るかということがとても重要です。適切な情報を得る上で入手元、発信源には注意が必要です。
Current/Authority/Accuracy/Purposeというキーワードをもとに説明を受けました。目標をはっきりさせることで必要な情報が明確になります。最近のChatGPTの活用についても話題になりました。
SDGs#11住み続けられるまちづくりの17のターゲットについて
それぞれのターゲットにおいて、現代の社会/まちにおいて共感または疑問に感じることを共有しましょう。
目標11.住み続けられるまちづくりを
この目標(ゴール)は、都市と人間の居住地を包摂的かつ安全、強靭なものにし持続可能な状態を目指します。
11-1 | 2030年までに、すべての人々の、適切、安全かつ安価な住宅及び基本的サービスへのアクセスを確保し、スラムを改善する。 |
11-2 | 2030年までに、脆弱な立場にある人々、女性、子ども、障害者及び高齢者のニーズに特に配慮し、公共交通機関の拡大などを通じた交通の安全性改善により、すべての人々に、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する。 |
11-3 | 2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を促進し、すべての国々の参加型、包摂的かつ持続可能な人間居住計画・管理の能力を強化する。 |
11-4 | 世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する。 |
11-5 | 2030年までに、貧困層及び脆弱な立場にある人々の保護に焦点をあてながら、水関連災害などの災害による死者や被災者数を大幅に削減し、世界の国内総生産比で直接的経済損失を大幅に減らす。 |
11-6 | 2030年までに、大気の質及び一般並びにその他の廃棄物の管理に特別な注意を払うことによるものを含め、都市の一人当たりの環境上の悪影響を軽減する。 |
11-7 | 2030年までに、女性、子ども、高齢者及び障害者を含め、人々に安全で包摂的かつ利用が容易な緑地や公共スペースへの普遍的アクセスを提供する。 |
11-a | 各国・地域規模の開発計画の強化を通じて、経済、社会、環境面における都市部、都市周辺部及び農村部間の良好なつながりを支援する。 |
11-b | 2020年までに、包含、資源効率、気候変動の緩和と適応、災害に対する強靱さ(レジリエンス)を目指す総合的政策及び計画を導入・実施した都市及び人間居住地の件数を大幅に増加させ、仙台防災枠組2015-2030に沿って、あらゆるレベルでの総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う。 |
11-c | 財政的及び技術的な支援などを通じて、後発開発途上国における現地の資材を用いた、持続可能かつ強靱(レジリエント)な建造物の整備を支援する。 |
(参考:https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/11-cities/日本ユニセフ協会)
改めて1年生のSSSで学んだことを振り返って、国や地域の事例を思い返して、ターゲットに関連のある印象に残っていること、取り組みや新たに見つけたものなど意見を出し合いました。
#11に関連するいくつかの書籍の紹介
・ヴァンソン藤井由美、宇都宮浄人『フランスの地方都市にはなぜシャッター通りがないのか』(学芸出版社、2016)
・松田雅央『環境先進国ドイツの今―緑とトラムの街カールスルーエから』(学芸出版社、2004年)
・平井太郎、松尾浩一郎、山口恵子『地域・都市の社会学―実感から問いを深める理論と方法』(有斐閣、2022年)
今回も活発な意見交換ができました。これまで学んだことを振り返ると同時に、これからのより深く学ぶためのリサーチに向けてどのように効率よく、また正確に情報を取るかというお話を聞きました。松野教諭は情報科の立場から、山田教諭は大学での研究者の経験から大変参考になるアドバイスをもらいました。予定している国会図書館へのフィールドワークではさらに実践に向けて意識が高まりそうです。