SSR(高校2年生)個人レポートの取り組み① ~テーマの決定と論理構成の作成~
- 2024.10.24
- 授業
これからの講座で、生徒たちは夏休みの課題として提出した個人レポートの報告資料を検証し、よりよいレポートに仕上げていくためのテーマの見直しと、そのテーマのための論理構成を行っていきます。レポートの作成とリサーチやディスカッションなど研究を進めるためのアカデミック・スキルを習得していきます。
【個人レポートのテーマの見直し】
はじめに生徒が選んだレポートのテーマについて、なぜそのテーマを選んだのかを再確認します。どのように問いをひねり出したか、大きすぎる問いではないか、それは調べる手段がある問いであるかなどの項目についてディスカッションし、アイディアを出しながら生徒ひとりひとりのテーマについて方向性を確認します。よりよい着眼点から問題提起をしてリサーチを進められるように、必要であればテーマの方向性を変え、軌道修正をしていきます。
(修正前)シドニーとメルボルンの聖堂
(修正後)都市のシンボルの分類とそこに住む人々のくらし
(修正前)八幡市公園
(修正後)公園の進化と活用
(修正前)直島
(修正後)島のまちづくり
少人数クラスの利点を活かし、ひとりひとりのテーマについてじっくりと時間をかけてディスカッションをすることができました。結果として最初に思いついたテーマからこれまでに気付かなかった「問い」を見つけ、新規性があり、リサーチする意義のあるテーマにたどりつくことができました。これらのテーマについてこれからさらにリサーチを進め、レポートを仕上げていきます。
【論理構成(アウトライン)の作成】
次のステップとしてレポートの論理構成(アウトライン)を考えていきます。作成したアウトラインを先生やほかの生徒と共有し、意見を交換して必要に応じ修正していきます。最後に作成したアウトラインの良いところや改善できるところについて生徒同士で話し合います。
・ 最終的にどんな社会にしたいか、社会のあるべき像を考察して自身のアイディアと結びつけるとよい。また、自分ならどのようなまちであってほしいか、自分の視点から書くとよい。
・ 自分の海外生活の経験から、日本に来て感じたことを含めるのもよい。(例:公園のテーマの場合、どんな公園が自分にとってときめくか、理想の公園か。)
・ ひとりで考えると抜け落ちる点も出てくるので、先生や周りの人からのアドバイスをもらって修正していくとよい。
・ アウトラインの項目を取捨選択して流れを作れるようにするといい。着地点を先にきめておくこと。
以上のことを踏まえてレポートの論理構成を固め、レポートを書き始めるステップに進んでいきます。講義の中で、Chat GPTやGeminiといった生成AIによる情報収集やその活用の仕方についてもディスカッションしました。便利なツールが出てきましたが、これらを有効活用してレポート作りに役立ててもらいたいと思います。