WWLニュース

WWL

SSR(高校2年生)探究テーマの検討と報告

  • 2024.02.27
  • 授業

高校2年生のSSR最後の課題は「探究テーマの検討と報告」です。2週に渡りこの課題について教員より説明を聞き、取り組みはじめます。今年度最後の授業では自分が選んだ探究テーマを発表形式で報告し、クラスのみんなからフィードバックをもらいます。

 

●課題「探究テーマの検討と報告」の説明

課題は3段階に分かれます:

●まちづくりに繋がりそうなテーマを設定

●発表してフィードバックをもらう

●内容をレポートにまとめる

 

●まちづくりにつながりそうなテーマの設定

早速生徒たちはテーマ探しの作業にとりかかります。ホワイトボードに書き込んで考える生徒、パソコンとにらめっこをしている生徒、積極的に教員に相談をする生徒。これから3年生の終わりまで、長い時間をかけて仕上げていくレポートです。テーマは時間をかけてじっくり検討し、設定していきます。

 

 

 

 

 

 

 

●テーマの発表とフィードバック

学年最後の授業時間を使い、それぞれが選んだテーマとそのテーマについて現時点で分かっていることを発表します。生徒たちにはフィードバックシートが配られ、それぞれの発表についてよかったところや改善点などを書いて発表者に渡します。

【Hさんの発表】

テーマ:奈良の観光をもっと活性化させるためには?

奈良の観光地を訪れて、他の観光名所よりも人が少ないことに気付きました。他の観光スポットが取り組んでいることを参考にしたり、地域の活動や特徴を公共の場で発表する等を提案することによって奈良のまちを活性化させ、観光客が増えるようにすることがこのテーマに取り組む意義です。また、観光を通じてまちのひとたちの団結力やまちに対する関心(シビックプライド)が高まることも期待しています。

 

【Tさんの発表】

テーマ:外国人労働者

日本には外国人労働者が多い。特に技術実習生や特定技能外国人など賃金の低い外国人労働者やその家族は、地域における防犯問題などで、近隣の人々から偏見を持たれていることがあります。まちづくりをする上で外国人労働者やその家族と地域の関係について調べ、外国人労働者が多いまちの政策や歴史を地域ごとに比べて、よりよいまちづくりができたらいいと思います。

 

【Tさんの発表】

テーマ: 第一次産業を活性化させるためには?

旅先で地産地消のセレクトショップを見て、日本における第一次産業の生産について調べようと思いました。高齢化のため国内の農業、漁業、林業の生産量は減少傾向にあります。高齢化が進んでいても第一次産業が発展している国の政策、効果や問題点を調べ、新しく政策を考えてみます。例えば第一次産業のイベントを開催して若い世代に興味を持ってもらい、将来の道の一つとして考えてもらうことにより少しでも変化をもたらすことができたらいいと思います。

 

【Yさんの発表】

テーマ:空き家問題について

私は京都市在住で、周りに多くの空き家をみます。世界的にみても、日本の空き家率は一位であり、地域の不活性化につながります。空き家のまちへの影響を調べ、空き家減少につなげたいです。取り組み方法としては、現在の空き家問題に対する既存の対策を調べて、その対策の足りない要素や改善できるところに自分の考えを発展させたいです。無駄のないまちづくりに貢献できる効果が期待できます。

 

【Yさんの発表】

テーマ:奈良市ではどのようにして自転車の利用を増やせるか?

海外で自転車の利用が促進されているまちを見て、まちづくりとして日本は自転車が乗りにくいところがあることに気付きました。中でも奈良市には自転車促進プランがないため、場所を西大寺に絞ってプランを作り、自転車利用者を増やし、利用しやすい環境作り、地球温暖化や空気汚染の改善、より健康的な社会の形成をしていきたいと考えます。作成した自転車促進プランは奈良市役所に提案することも検討しています。

 

【Aさんの発表】

テーマ:まち中にある木や花壇の効果について

通りがかりで見た木々や花壇にクリスマスのライトアップがされているのを見て、それらの効果について知りたいと思いました。まちのイメージアップ、地域の人々の間でコミュニケーションを増やす効果もあり、いいまちづくりに繋がります。地域の人々が花壇を植えることによって交流の場となり、また人を楽しませる効果もあります。自分で回りにある花壇からどういうことを感じたか、自分自身で体感したいと思います。

発表後、それぞれのテーマに対して質疑応答の時間を設け、積極的に話し合う場面がありました。教員からのコメント、他の生徒から改善点等のフィードバックをもらい、これからのリサーチに役立ていきます。生徒たちはこれまでのレクチャーやディスカッションを通じて真剣に考え、興味深いテーマを選んでいたのが印象的でした。来年度はさらにリサーチを進め、アカデミックライティングを実践してレポートを完成させていきます。