SSR(高校2年生)Academic Writing Presentation
- 2024.02.06
- 授業
山田教諭よりAcademic Writing Presentationについて講義を受けます。
2学期の講座で学んだBloom’sTaxonomyを振り返ってみましょう。これまで私たちは既存の知識について自分の意見を出し、論題やトピックを挙げて内容をまとめ、自分の言葉に言いかえて、皆で共有してきました。私たちはこの既存の知識から新しいもの(知識、アイディア)を生み出す(Creat)段階に移っていきます。この段階において、私たちが自分の考えを伝え、説得するために必要となるのが、アカデミックライティングスキルです。これから、このスキルを身に付けるためのトレーニングをしていきます。ブックリサーチ、フィールドリサーチ、学術論文を読むことを通して、そこから新しいものを生み出し、発表をして広いコミュニティの中で共有していくことは少しハードルが高いかもしれませんが、みんなにはできる力があると信じています!
【Academic Writingについてのグループディスカッション】
アカデミックライティングは
①トピックを選ぶ
②アウトラインを作る・リサーチをする
③イントロダクションを書く
④プレゼンをする
という手順で進めていきます。みんなで輪になり、それぞれの手順について出された質問にディスカッション形式で考え、意見を出していきます。まずは学術的な研究論文を書くための基本的な情報について話し合いました。
Q. なぜブレーンストームをするのか?
A1. 箇条書きで書くときと、Brainstorm で書いたときに情報量の違いが出てくるため。
A2. 頭で考えて文章に書くよりは、思いうかんだ言葉を出していくことでつながりを見つけることができ、頭の整理にもなるため。
Q. なぜアウトラインを書くのか。
A. 流れがわかるように、段階を踏んで自分が最終的に何を言いたいのか明確にするために、また頭を整理するためにアウトラインを作る。
Q. レポートと論文の違いは何か。
A. レポートは、授業でやったことや既に公になっていることについて書かれているもの。論文は、例えば外国ではうまくいっている政策が日本でもうまくいくのか、まだそれに関する情報がなかったり、それについて証明ができていなかったりすることについて論証するもの。
Q. なぜ私たちは研究論文を書くのか。
A. ものごとをよく考え、論理的にとらえられるようにするために書く。書くことが目的、読むことが目的ではなく、書くことや読むことによって頭で考え、考えたことを共有するために研究論文を書く。
次に、トピックを選ぶにあたって疑問となることについて話し合います。
Q. どのようにしてトピックを選んだらよいか。
教員:例えば宗教的な考えによって答えが変わるもの、解決策がみつからない中絶や死刑などのトピックは避けられるべき。
また広く一般的な課題や異論が多い課題にならないように気を付けるとよい。
SSR講座のテーマは「持続可能な都市デザイン (Sustainable Urban design)」です。自分が取り組んで面白いと思えるテーマをみつけましょう。論文を書くためには長い時間を費やします。そのような論文を書くことに慣れていくことも大切です。
Q. どのようにして課題に関連する情報を入手したらよいか。
A. Google, Chat GTP, 親と話す、本を読む。
教員: リサーチを進めるためのツールは大きく変わってきており、AIの出現によってリサーチのプロセスはさらに変化している。
Q. 情報を収集するために、なぜSNSは効果的ではないのか。
教員: インスタグラムなどのSNSはバンドワゴン効果が起こりやすい。そこで支持された情報が正しいとは限らない。また情報の信ぴょう性には注意をする必要がある。
Search Engine はなぜGoogle ばかり使うの?Googleはスクリーンタイムを長くするための戦略もある。また広告を見てもらうために、読みやすい文章で情報を掲載し、それを拡散してもらうこともできる。
Q. 広告などにとらわれない、検索エンジンの会社が利益を追求しない検索エンジンを知っているか。
教員: Brave, Lionheadの検索エンジンがある。しかし、利用者が少ないため経営は難しい。Academic writingにおいては正しい情報の伝達が重要。読みやすさは求められない。
【ディスカッションを終えて】
SSR講座の生徒6人が輪になり、自分たちの考えをアウトプットし、教員やクラスメイトの意見に耳を傾けて有意義なディスカッションタイムをもつことができました。これからテーマを決めてリサーチをし、アカデミックライティングを進めるための新たな気付きが得られたのではないでしょうか。これらを活かしてテーマを決め、来年度SSD(Sustainable Society Design)のクラスでリサーチを深めてそれぞれの成果を発表してほしいと思います。