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SSS(高校1年生)SDGsについて

  • 2022.04.30
  • 授業

SDGsという言葉は近年よく耳にするようになり、皆さんの中にも意識をしている人もいるかもしれません。

今回の講座ではこのSDGsがどのように採択され現在まで至っているのか、その概要を学んでおきたいと思います。

 

●SDGsとは

Sustainable Development Goals = 持続可能な開発目標

 

●SDGsの歴史

【MDGs Millennium Development Goalsミレニアム開発目標】

2000年に開催された国際連合ミレニアムサミットにおいて国連ミレニアム宣言が採択され、翌年にミレニアム開発目標(MDGs)が策定されました。世界が、世界の課題(主に開発途上国の問題)を解決するため、2015年までの期限付き、具体的な数値目標、達成度の確認を含む共通の目標に向かって協力して動き出します。


-MDGsの掲げる8つの目標-

目標1 極度の貧困と飢餓の撲滅

目標2 初等教育の完全普及の達成

目標3 ジェンダー平等推進と女性の地位向上

目標4 乳幼児死亡率の削減

目標5 妊産婦の健康の改善

目標6 HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止

目標7 環境の持続可能性確保

目標8 開発のためのグローバルなパートナーシップの推進


【ミレニアム開発報告】

MDGsは期限を定めた測定可能な8つの目標を掲げた工程表に具体化され、このかつてない取り組みが計り知れない成果をもたらしました。


-MDGsの掲げる8つの目標の達成度チェック-

目標1 極度の貧困は大幅に減少。1990年に開発途上国の約半数が1日1.25ドル未満で生活していたがその割合は14%まで低下

目標2 過去15年間で初等教育純就学率が85%から91%に

目標3 過去20年間で90%以上の国で女性国会議員が増加

目標4 世界全体の幼児死亡数が1270万人から600万人

目標6 HIVの新たな感染者は2000年から13年で40%低下

目標7 改良された飲料水源の利用者は76%から91%に改善

目標8 先進国からのODAは15年間で66%増加


【新たなアジェンダとして】

MDGsによる多くの成功の陰で、最も脆弱な人びとが置き去りにされていることも確認されました。進展は一様ではなく、大きな格差が残っていました。

例えば・・・根強く残る男女不平等、極度の貧困、気候変動と環境悪化、紛争による難民の増加など

【SDGs Sustainable Development Coals 持続可能な開発目標】

2015年、MDGs開発アジェンダの節目の年に開催された国際連合持続可能な開発サミットにおいて、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」を全会一致で採択。人間、地球及び繁栄のための行動計画として、宣言および目標をかかげました。この目標が、ミレニアム開発目標(MDGs)の後継であり、17の目標(Goals)と169のTargetからなる持続可能な開発目標(SDGs)です。MDGsとの大きな違いは、先進国だけでなく開発途上国も一丸となり目標に向かい行動すること。そしてMDGsの反省点から「誰ひとり取り残さない」ということをスローガンに掲げています。

こうして、国連に加盟するすべての国は、全会一致で採択したアジェンダをもとに、2015年から2030年

までに貧困や飢餓、エネルギー、気候変動、平和的社会など、持続可能な開発のための諸目標を達成すべく力を尽くすことになりました。

●目標11「住み続けられるまちづくりを」

SDGsの17の目標の中で、私たちの生活にも密接に関わってくるのが目標11の「住み続けられるまちづくりを」です。今後、都市で生活する人が大幅に増えることが予想され、それに伴って様々な課題が出てくることが考えられます。SDGsの目標11では1から7までのターゲットが設定されています。今後、本校のWWLプログラムではこの目標11を取り上げていきます。

 

●まとめ

今日は、世界の共通の認識であるさまざまな問題について、国連が中心となり、世界でどのような取り組みがされているのかを皆さんと振り返りました。いろいろな課題があり、解決法もひとつではありません。私たち一人ひとりが問題を解決できる当事者である意識をもって、皆で学び、思考し、議論して豊かな世界をつくっていければと思います。